暑い、、そういいながらセットした目覚ましより10分ほど早く目覚めたが体が動かない、暑い、、しかし今日は休日ではない、ただそれだけの理由で自然と体が家を出る支度を始めた、。私はいつからこんな体になってしまったのか、情けなくなりながらも服だけはなんとか着替えた、髭は昨日剃ったからまぁいい、髪の毛もセットするほどまだ伸びてはいない、そう判断し家を後にした。
7月2日某所、うだるような暑さと湿気、まるで蒸し器の中にぶちこまれているかのよう錯覚するほどだ。それでも蝉は絶えず鳴き続けている、それでも子供たちは元気よく並んで横断歩道を渡る、それでもこの坂道はいつも通り30度の鋭い上り坂だ、それでもなお、、、刻一刻と私の就業開始時刻は目前に迫ろうとしている。私の感情と反比例してこの重い足取りが成り立っているのだろうかなどと考えている自分に嫌気がさし更に足取りは重くなった。
ようやく坂を上り終えた所で
「暑い、まったくどうすればいいっていうんだ、永遠にこんなことが続いてたまるか!」
誰に向けるでもなく音にならないほど小さく力強くつぶやいた。 つもりだったが、聞こえてしまったのか前方から乳母車のようなアレを押して歩いてくるずいぶん歳のいったお婆さんがこちらをじっと見ながら近づいてくる、そして擦れ違い様にも痛い視線が肌を刺した。 参ったなぁと思いながらも、誰かが聞ていていたとしても「暑さで頭がおかしくなったんだろうか」という程度にしか思わないだろう、ということで結論付けた、それほど今日という日は猛暑なのだ。全く持って困った暑さだ。
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